対談の別の場所
外山: 僕の(旧制)中学時代の先生は英語を好きになるような教え方をされないんですよ(笑)。だからというわけじゃないんだけど、中学三年くらいまではまったく勉強をしなかったんですね。陸上競技に熱中して、グランドを駆け回ってばかりいました。
そうしたら英語の先生が「外山は陸上競技をやりにこのこの学校に来たのか」って。腹が立ちましてね、英語ができれば文句はないだろうと。それで『新々英文解釈研究』を独力でやりました。
渡部: 山崎貞の『新々英文解釈研究』、あれは力がつきます。
外山: 中学三年にはやや手に余る本ですが、意地ですからね。猛烈に勉強しましたよ。そうしたら本当にできるようになりました。
結局それが英語の道への入り口になるんだから、本当に人生は分かりませんね。
ここで話題になっている『新々英文解釈研究』は去年、復刊されて入手可能になりました。当時旧制中学には成績上位1割しか入れなかったらしいです。その中で英文解釈研究が理解できたのは1割くらいだったと渡部先生は別の著書で述べています。
つまり、人口の1%
しか英語はできるようにならないんだと言うわけです。そうはっきり言われるとかえって清々しい。よし俺はその1%に入ってやろうと思いました。
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