2014-08-18

日本的な発想をそのまま英語にしてはいけない

渡部昇一, 松本道弘の対談本に次のような事例が紹介されていた。

松本 英語の先生を30人か40人くらい、ロサンゼルスに連れていったことがあるんです。そのときに、名古屋の中学の先生が、ブレスレットを買いにいったら、ちょっとゆるかったんですね。そこで彼が A bit loose. といったら、それを聞いて向こうはまたゆるめちゃったんですって。つまり、日本人がいうのは、「ゆるい、だから締めてほしい」という「締めてほしい」という結論の部分を、相手に察しさせる。自分でいわない方がいいんですね。ところが、外人はいわれたことが結論だと思っていますから、またゆるめちゃった。(『英語の学び方』(1987)渡部昇一, 松本道弘, 三笠書房 75ページ)


同じような違いを身近な例で発見しました。JR名古屋駅のホームの表示です。
日本語で「回送」

英語で「Out of Service」



これが一定間隔で交互に表示されていました。

「回送」という単語も電車やタクシーなどにしか使われない特殊な日本語だと思うのですが、よく分かりませんよね。運送会社の社内用語に近い。次に来る電車は「回送電車」ですよ、と。要するにお客さんは乗れませんよと言いたいわけですよね。だったら英語の Out of Servive の方が利用者に親切な表示なような気がしてきます。

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