斎藤: 日本人全員に中途半端な英語を身に付けさせるよりは、アメリカ人とケンカしても勝つ達人を育てなきゃ駄目です。
ちょうど百年前、岡倉天心が弟子の横山大観らとボストンをいつも通り羽織袴で歩いていた時、若者に東洋に対する侮辱的な言葉を掛けられたそうです。「What sort of 'nese are you people? Are you Chinese, or Japanese, or Javanese?」(お前達は何ニーズだ? チャイニーズか、ジャパニーズか、それともジャヴァニーズ<ジャワ人>か)。
すると天心はこう切り返します。「We are Japanese gentlemen. But what kind of 'key are you? Are you a Yankee, or a donkey, or a monkey?」(我々は日本人紳士だよ。ところで、あんたこそ何キーなんだい? ヤンキーか、ドンキー<ろば、馬鹿者>か、それともモンキーか)(笑)。
(『諸君!』2004年6月号 愚の愚の愚 英語早期教育 藤原正彦 斎藤兆史 168ページ)
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