TOEICブログ界では怪獣の名前の話題でもちきり(*)ですが、昔買って読みかけでほってあったこの本を久しぶりに見てみました。「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」たしかにゴモラ、ゴジラ、キングギドラとガ行の音が並びます。これはことばの音のサブリミナル効果(潜在意識に働きかける効果)があって、ガ行は怪獣っぽいということでしょうか。すいませんまだタイトルの核心部分までたどり着いていません。(゜ε゜;)
気になったところを引用して紹介します。
おっぱいの音
私の赤ん坊が最初に発音した有声子音はMだった。
私は、息子が生後二ヶ月のときに職場復帰した。二ヶ月といえば、おっぱいだけで生きているので、帰宅したときの最初の授乳は大騒ぎだった。(中略)この外れた瞬間、彼の口から漏れる音は、立派なMなのであった。
私は、「お、なんて美しいMなんだろう」と感心したものだ。というのも日本語を習得した後の日本人は、基本的に母音付きでしか子音を発音しないので、単子音の発音が難しい。英語の先生がいくら鼻の穴に力を入れて「M!」と発音しても、多くの生徒の単語末のMはどうしたってMu(いわゆる日本語の「ム」)になる。けれど赤ん坊のそれは、ネイティブの先生が発音するMそのものだった。
(p.19~p.20より引用)
赤ちゃんのころは日本人でもMの発音は完璧のようです。
日本語人の場合は、脳障害の場所に応じて、漢字だけ理解不能、カナだけ理解不能、漢字の意味はわかるのに読みがわからないなど、症状が多岐にわたるそうである。私たち日本人が、書き言葉を理解するのに、どれだけ高度な情報処理をしているかがよくわかる。
ということは、私たち日本語人の脳では、「バカ」「ばか」「馬鹿」は微妙に違う場所で認識されていることになる。怒らせちゃった彼女のメールが「バカ」だったら、真摯に頭を下げよう。彼女は意外に冷静で、一人の人間として友情で怒っている。原因をちゃんと究明して、今後の方針もきちんと表明したほうがよさそうだ。
彼女のメールが「ばか」だったら、案じることはない、ただ抱きしめてあげればいい。
キャー q(≧∇≦*)(*≧∇≦)p キャー
彼女は女心で怒っているのだから、原因究明も方針演説もかえって白けさせることになる。「馬鹿」だったら、潔くあきらめた方がいいかもしれない。女は徹底的に見下げたときしか、この表記は使わない。
(p.66 顔文字は引用者)
母の素肌の抱擁に代替したN音は、非常に私的な感情も喚起する。ナナコという名前にどこか家庭的な印象を受けるのは、松嶋菜々子さんの影響ではない。そもそも実際の松嶋さんはバリバリ外で働いている。
(p.123 )
なぜガギグゲゴなのか知りたい方は本書を読んでください。
(*)もちきりという程ではないか
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